猫を飼っている方にとって見逃せないのが「寄生虫」の存在です。
愛猫が健康に暮らすためには、寄生虫の種類や感染ルート、正しい予防法を知っておくことが大切です。
この記事では、猫に寄生する主な寄生虫の種類と症状、予防方法、対処法について、専門家の知見と最新情報をもとにわかりやすく解説します。
そもそも「虫下し」とは?
「虫下し」とは、体内に寄生した虫(寄生虫)を駆除する薬の総称です。
ただし、すべての寄生虫に効く万能薬は存在しません。 そのため、どの種類の寄生虫がいるかを特定してから、適切な薬を選ぶことが重要です。
☑️ 猫に虫下しを与えるときは、必ず獣医師に相談しましょう。
猫に寄生する代表的な寄生虫
① トキソプラズマ
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【感染経路】生肉の摂取、感染動物の糞便から
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【症状】猫では無症状が多いが、まれに発熱・下痢・食欲不振など
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【人間への影響】妊婦が感染すると、胎児に先天性トキソプラズマ症のリスク
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【予防策】
・猫に生肉を与えない
・猫の便は使い捨て手袋で処理し、トイレは清潔に
・定期的な健康診断と便検査を行う
② フィラリア(犬糸状虫)
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【感染経路】蚊によって媒介。猫の血管や心臓に寄生
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【症状】咳、呼吸困難、突然死のケースも
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【予防策】
・月1回の予防薬を飲ませる
・蚊の対策にピレスロイド系の蚊取り線香を使うと安心(※猫に安全な製品を選ぶ)
③ 回虫(猫回虫など)
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【感染経路】母猫の母乳、土壌、感染動物の糞など
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【症状】下痢、吐き気、成長不良、お腹の膨張など
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【予防策】
・定期的な駆虫(特に子猫)
・清潔な生活環境の維持
④ ノミ・ダニ
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【感染経路】草むらや他の動物との接触
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【症状】皮膚炎、かゆみ、アレルギー、条虫の媒介にもなる
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【予防策】
・スポットタイプの駆除薬やシャンプー
・ペット用バルサンや掃除の徹底
💡 寄生しやすい部位は「頭と首」!
シャンプーの際は頭部・首まわり・爪の間まで丁寧に洗いましょう。
⑤ ジアルジア(原虫)
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【感染経路】汚染された水や糞
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【症状】下痢、体重減少、嘔吐など
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【予防策】
・飲み水は毎日交換
・多頭飼いではトイレをこまめに掃除
⑥ マンソン裂頭条虫
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【感染経路】カエル・ヘビ・魚介類などの摂取
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【症状】下痢や食欲不振、体重減少など
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【予防策】
・外出する猫には特に注意!
・完全室内飼育で感染リスクを低下
寄生虫予防の基本|家庭でできる5つの対策
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🐾 定期的な健康診断と便検査
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🧤 猫のトイレ掃除は手袋を着用し、掃除後はよく手を洗う
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🧴 駆虫薬・シャンプーの定期使用(獣医師の指導を受けましょう)
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🍽️ 生肉・加熱不十分な魚介類を与えない
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🌿 外飼いよりも室内飼いを推奨
まとめ|猫も人も守るために、寄生虫対策を日常習慣に
猫に寄生する虫は多種多様で、その影響は猫自身だけでなく、飼い主や家族の健康にも及ぶことがあります。
特に妊婦さんや免疫の弱い方は注意が必要です。
日々の健康チェックと、正しい知識をもとにした予防が何よりの対策。
「可愛いからこそ、守ってあげたい」——愛猫との健やかな暮らしを支えるために、寄生虫対策を習慣化していきましょう。
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