「健康のために運動を始めたけど、頑張りすぎて逆効果だった…」
そんな声をよく耳にします。
運動は健康維持に欠かせない習慣ですが、“やりすぎ”はかえって体に悪影響を与える可能性があります。
本記事では、運動のしすぎがもたらす影響や症状、避けるためのポイントについて、最新の研究や医療情報を交えながら詳しく解説します。
そもそも「運動のしすぎ」とは?
**運動のしすぎ(オーバートレーニング)**とは、体の回復が追いつかないほどの負荷や頻度で運動を継続することを指します。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準」でも、「適度な運動」が重要とされています。
筋肉や心臓、内臓にとっても**“休息”は回復と成長に不可欠**なのです。
【注意】運動のしすぎによる主な悪影響7選
1. 疲労の蓄積・慢性疲労
トレーニング後に十分な休息を取らないと、疲労が抜けず慢性的なだるさやパフォーマンスの低下につながります。
2. 筋肉や関節の損傷
筋トレやランニングを過剰に行うと、筋肉痛の長期化や関節炎、腱鞘炎などの障害を引き起こすことがあります。
3. 免疫力の低下
運動のしすぎは免疫機能に影響し、風邪をひきやすくなったり、感染症にかかりやすくなることも研究で示されています(Nieman, 1994)。
4. 不眠・睡眠障害
特に夜遅くの激しい運動は、自律神経を刺激しすぎて入眠が困難になるケースも。
5. ホルモンバランスの乱れ
女性の場合、過度な運動が月経不順や無月経を引き起こすことがあります。これは「運動誘発性無月経」として知られています。
6. 心臓への負担
激しい有酸素運動を長時間・高頻度で行うと、心拍数の異常や不整脈リスクが高まることも報告されています(JACC, 2012)。
7. 精神的ストレスや燃え尽き症候群
身体だけでなく心も疲れてしまい、やる気が出ない、気分が落ち込むといった「オーバートレーニング症候群」に陥ることも。
どれくらいが「適度な運動量」?
厚生労働省の基準(2023年改訂版)
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中強度の運動(軽いジョギングや速歩)を週150分以上
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または高強度の運動を週75分以上
これは1日約30分のウォーキングを週5日するイメージです。
重要なのは、無理のない範囲で継続できる運動量を見極めることです。
運動のやりすぎを防ぐためのポイント
✅ 1日おきに休息日を設ける
✅ 筋トレ後は48時間以上の回復期間を確保する
✅ 体調や睡眠の変化を見逃さない
✅ 「やらなきゃ」ではなく「気持ちいい」レベルを目指す
✅ 栄養と水分補給をしっかり行う
【まとめ】運動は「量より質」|無理せず健康的に続けよう
健康のために始めた運動が、いつの間にか体を壊していた…。
そんな本末転倒を避けるためにも、「運動はやりすぎず、継続可能な習慣として続ける」ことが何より大切です。
適度な運動+十分な休息+バランスの良い食事
この三本柱を意識して、健やかな生活を送りましょう!
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